一日10匹以上ゴキブリを殺していた話【画像無いです】
某繁華街の飲食店でバイトしていた時の話。
個人の居酒屋で店長一人で切り盛りしている位小さな所だった。
夕方の忙しい時間帯にバイトが一人入り、12~2時頃に暇になるとあがるという体制だった。
毎日大体夕方6時から1時くらいまで働いていたが、その小さな店・7時間くらいの間に10匹以上ゴキブリが出てその度殺していた。(ゴキごめん。。)
その店でバイトする事になったきっかけは、店を客として訪れた時に料理がとても美味しいのと雰囲気が最高だったのでバイトさせてくださいと頼み込んだのが始まりだった。
後日改めて履歴書持参して面接をしたのだが、その時店長がいいにくそうに「こういう所だから虫とかも出るけど大丈夫?」と聞いてきた。
私は虫がめちゃくちゃ苦手で、学生の時は理科の教科書でたまに出てくる変な虫のページすら開けないほどだった。
蚊も殺せない(止まってるの見たら思いっきりフーッてやる)、蟻も殺せない(靴で踏むのも無理)のは、自分でもこの先大丈夫かと思っていた。
でもバイトするってことは給料もらって働くわけだから、甘えてられないと思い「苦手ですが、仕事なので頑張ります」と返答して次の日から働くことになった。
働いてみて、びっくり。虫とか出るけど~の問題じゃないっす。
店に入って流し台を見ると大体ゴキが水分補給している。
最初に見た時は仰天して悲鳴をあげてしまった。
唯一救いだったのは黒ゴキブリじゃないという所。
ゴキブリには黒ゴキブリと、茶バネゴキブリというのがある。
大体家庭で出るのは黒ゴキブリと言って、その名の通り黒い体を持つ一般的なゴキブリ。
茶バネゴキブリは飲食店によく出る、黒ゴキブリの半分以下の体格のやつ。
それぞれ性質も違って、黒ゴキブリは人がいても物怖じしないが、チャバネは人の気配を感じただけでもすぐに隠れようとする小心者だ。
他にも黒ゴキは水気が好きだから風呂場によく出て、茶ゴキはあったかい所が好きだから冷蔵庫の下によくいるとか・・
(色々調べすぎて無駄知識が相当ついたw)
まー黒ゴキじゃないといっても形は同じだし、普通にきもいし、小さい分動きも早い。
蟻も殺せないのに最初は殺せるわけもなく、見て見ぬフリをしたりフーッとやって追い払ったりしていた。
そんな私を店長は「〇〇さんは余裕で殺せてたけどなあ」と、他のバイトの子を引き合いに出して圧をかけてきたw
最初の面接で言ったのもあって殺さなければ殺さなければ・・(ヤバい奴)と頭では分かっているんだけど、ティッシュで潰すにもグシャァとなる感覚が本当に気持ち悪くてマジ無理だった。
どうやって殺せばいいかはググったら色々書いてあって、意外だったのが洗剤をかける事。
ゴキの表面は油で覆われていて(だから狭い窓からもニュルッとなって侵入できちゃう)洗剤をかけると息ができなくなって窒息死するらしい。
そっからは洗剤をかけまくって、ゴキを対処していたわけであるが、洗剤を拭くのも大変だし店長が洗剤がもったいないと言い出した。
いや、そもそも半日で10匹以上ゴキが出る事自体おかしいし、店長感覚マヒしてますってと言いたかったが、その繁華街はゴキやネズミが出るのが当たり前だったし、ほかの店でご飯を食べた時も見かけることはあったのでしょうがないと言い聞かせていた。
何度か業者入れたら・・とかバルサン焚いたら・・とかさりげなく提案したが、店長のモットーが「オーガニック」(?)だったため、化学薬品を店に入れたくないとの事だった。
唯一のゴキへの対処法はごきぶりホイホイという古風なもの。
ごきぶりホイホイも何日か経って見るとびっしり・・まるで石畳ですねとか言ってた。
それから色々とゴキ対処法を試行錯誤した結果、一番いい方法だったのがバーナーで燃やす方法。
バーナーってこういうやつ↓
料理で使うこともあったため店に置いてあったのだが、これで燃やすとすぐ死ぬし死骸をさっと捨てるだけなので一番手っ取り早かった。
家では危なくて中々使えない方法(店でも一回ふきんが燃えた)なので注意。
こうやってゴキを一日10匹以上殺してた。
今思うと異常な事態だったと思う。どこの店でもゴキは出るけど、頻度とかあるしバーナーってねえ・・
毎日燃やしながらこれで天国には行けないなと思ったし、死んだ後天国に行こうとするがゴキの大群に襲われて地獄に連れていかれる夢も見た。
そんな日々を送っていたが、あまりにも数が多すぎる!ということでホイホイどころじゃないわよと店長に抗議したことがある。
その時はコンバットという毒エサの商品を紹介して、それを店に置いてもらうようにした。
コンバットはゴキが好きなニオイを放つ毒エサで、その毒エサを食べたゴキも死ぬし、そのゴキがした糞を食べたゴキも死ぬ(仲間の糞も食べるんかい)
こういうやつ↓
KINCHO コンバット 1年いなくなる スマートタイプ(20コ入)【コンバット】
これは本当に効くと聞いていたので置いてもらうと、本当に数が減った!
もちろん無くなりはしなかったが、それでも大分減ったのが嬉しかった。
冬は全然見なくなったので、夏になって久々に見るとゴキ耐性がリセットされていて大変だった。
コンバットすごいエピソードとして、ある日店に入ったらゴキが死んでいたので(多分コンバットの毒エサ食べた)死骸を捨てようとして近づいたら、ゴキの近くに卵があった。
ゴキは死を予感すると本能的に子孫を残そう!となるため卵を産むらしい。
その卵が割れていてゴキの赤ちゃんが10匹くらい出ていたのだが、みんな絶命していた。コンバットの威力、おそるべし。
ゴキブリはなーんでも食べるが、一つだけ苦手なものがある。
「柑橘系」だ。
これはびっくりで、ゴキは本当に何でも食べる(人の髪の毛も食べる)ので苦手なものがあると思わなかった。
ちなみにホイホイに捕まって死ぬゴキブリの死因は餓死と思われがちだが、その気になればホイホイの粘着剤も食べられるため餓死ではない。本当かどうかは分からないが、体や触覚の自由がきかないことに対する絶望死らしい。
柑橘系が苦手ということでゴキ対処としてレモンを絞ってみたが、苦しむだけで死ななかったので辞めた方がいい。
他にゴキエピソードとして、、
コンバットを叩くと大体食事中のゴキが出てきたので、それからコンバットをレストランと呼ぶようになった。
ゴキが大量にいる=蜘蛛にとっては餌の山ということで、もうめちゃくちゃでかい蜘蛛が出たことがある。手のひらよりちょいでかくて、誰かの背中にタトゥーで掘ってありそうなでっかいかっこいい蜘蛛だった。
いつも炊飯器でお米を炊くと炊き上がりに近づくにつれ、あったかさ+いいにおいでまわりをゴキがぐるぐる回り出す。
本棚に漫画が置いてあったのだが、ゴキはインクのにおいが大好きらしく、漫画本のまわりにもよくいた。
店の外でのゴキエピソード、、
店とは関係ないが、公園で友達と線香花火をしている時に上の木からゴキが降ってきて手の甲に乗ったことがある。
でっかい黒ゴキブリだったので半狂乱になって大泣き+友達の服に手をこすりつけていた(最低) 本当にこれはトラウマ・・今でも思い出すとぬーべーみたいに片方の手がちょっと変な感じがする。
こんな感じで約3年くらい自分にとって異世界のような所にいた。
ゴキに対する知識もたくさんついたし、その頃はなぜか将来ゴキブリの研究をしたいとか思っていた。ちょっとおかしくなってたのかもしれない。
虫なんて毎日見てたら慣れるだろうとか思っていたが、全然慣れないし今でも虫はとても苦手だ。相変わらず蟻も無理。
ただ文字での情報はむしろ知りたい(生態や種類など)のでググったりするのだが、急にドーンとゴキの画像(実写)が出てくるので怖くて中々調べられない。
これを読んでくれた方(もしいたら・・)は是非ゴキエピソードやゴキ知識など教えてください。